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白蓮れんれん - 第五話「鸚鵡の庭」のネタバレあらすじ

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このページでは林真理子著「白蓮れんれん」の第五話「鸚鵡の庭」のあらすじをご紹介して行きます。

尚、このページにはネタバレを含みますので、その点、ご理解頂いた上でこの先、読み進めて下さいませ。

以下、本ページの見出しとなります。

各見出しは「白蓮れんれん」の中に登場するものではなく、私がつけた小見出しとなります。

  • 第五話「鸚鵡の庭」
    • 燁子に開かれたコミュニティー
    • 久保博士の妻「より江」に対する嫉妬
    • 久保博士への想い
    • 鸚鵡姫

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第五話「鸚鵡の庭」

伝右衛門との結婚後、燁子の世界は今までの閉ざされた人生とは違い、もっと自由で文化的な人生を歩むことになります。

燁子に開かれたコミュニティー

久保博士の同僚で、創立されたばかりの九州帝国大学医学部の神保三郎博士は精神科の意思ですが、その方面からも音楽の効用を高く評価しておりました。

そんな神保教授の提唱で九州帝国大学フィルハーモニーが設立さたのは昨年のこと。

燁子は夫の伝右衛門とともに、その定期演奏会に招待されていました。

そこに招待されたのは神保教授夫妻、柳教授夫妻、久保教授夫妻、福岡鉱務署の野田署長夫妻と、博多では社会的ステータスが非常に高いとされる人たちばかり。

燁子は伊藤家に嫁いで来てからというもの、こうした名流夫人と言われる人たちとしょっちゅう茶会や花見を通して、交流するようになりました。

それは、今までの人生で肩身の狭い思いをしながら生活してきた燁子にとっては、とても新鮮なものだったのです。

久保博士の妻「より江」に対する嫉妬

燁子は音楽会には伝右衛門と八郎と一緒に参加しましたが、音楽会の演奏の最中、伝右衛門はあられ煎餅が入った袋を取り出し、周りに煎餅の香りを漂わせながら、ボリボリと音を立てて食べ続けます。

そんな伝右衛門の横にいる燁子はとても恥ずかしい思いをするのですが、燁子は背後の席から久保より江の視線を感じる訳です。

その視線は燁子にまるで同情するかのようなものに感じられました。

それと同時に燁子はその感覚を辛く思います。

というのも、同情というのは相手を上から下へ見下している状態の時に起こる感情であると、燁子は考えたからです。

そして、燁子はその後、直ぐに自分が今まで抱いたことのない感情が自分の中に沸き起こっていることに気づくのです。

その感情とは、より江に対する「嫉妬」だったのです。

燁子はなぜ、より江のような平凡で自分よりも見劣りするような女性が、久保博士のような知的でハンサムで素敵な男性を捕まえ、そして、夫婦仲睦まじく過ごしているのかに嫉妬していることに気づいたのです。

久保夫婦は二人とも歌を趣味としており、お互いで批評をし合う間柄でもあります。

また、二人の間には子供こそいないものの、しょっちょう二人で小旅行に出かけて、いつも夫婦円満そうに見えるのでした。

しかし、燁子はこれまでの人生でそのような男と出会ったこともなく、いつも誰かに用意された男と結び付けられ、そして、愛されることも知らずに生きてきたのでした。

そんな燁子は久保より江に嫉妬心を抱くようになり、その感情に苦悩するようになったのでした。

久保博士への想い

伝右衛門は燁子に対しては好きな様にさせてあげるようにしていました。

歌の仲間の集まりといえば、伝右衛門は何も言わず、燁子は自由に外出も出来たのです。

そんな状況の中で燁子は、恋人と同じくらいの頻度で久保博士と会うようになっていたのでした。

時には久保邸の応接間で久保博士と向かい合い紅茶をすすり談笑を。

そして、時にはウィスキーを飲みながら話の相手をすることも。

燁子は語学堪能で歌も上手く、医学の分野でもトップクラスの知的な久保博士に惹かれて行ったのでした。

鸚鵡姫

燁子は次第に久保博士を意識した恋の歌を読むようになります。

そして、それらは燁子は寄稿している「心の花」にも掲載されるのでした。

ある時、燁子はこのような歌を読みました。

「妬みすれば紅き血潮のことごとく黒く沸ぎるよ女はくるし」

「おん二人仲にめでにし鸚鵡姫息絶えてける六月なかば」

「一度もあやまたざりし身の悔よそれさへ人の科と恨みき」

これらは燁子が久保博士や久保夫婦を意識して読んだ歌とされていますが、歌の中に登場する鸚鵡姫とは、久保夫婦が飼っていたカナリアを表していたのです。

歌の意味としては、大層仲のいい夫婦の熱愛ぶりに鸚鵡さえ息苦しくなり息絶えてしまう。そんな憎らしい光景に耐え切れず、その鸚鵡を自分が手をかけて命を奪ってしまおうというものでした。

この歌が何を表しているかを久保博士が気づき、燁子の気持ちにまんざらでもないと感じていると分かった時、燁子は大層嬉しい気持ちになるのでした。

そして、自分が恋心を抱いているということに喜びを感じるのでした。

他の話の白蓮れんれんのネタバレあらすじ

現在、白蓮れんれんのネタバレあらすじを追加している最中です。

まだ、全話文のあらすじは書けておりませんが、今月中には全ての話のあらすじが追加される予定です。

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