柳原白蓮と白蓮事件のまとめ

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白蓮れんれん - 第六話「希望」のネタバレあらすじ

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第六話「希望」

希望

歌の師「佐佐木信綱」への2つの秘密

燁子が白蓮の名前で発表する歌の大胆さに、燁子の歌の師でもあり、「心の花」の主催者でもある佐佐木信綱は燁子を心配し以下の忠告をします。

・燁子は人妻であるし、しかも、人目をひくような結婚をしている。それなのにも関わらず大胆にも恋の歌を読むと、外の人間は夫婦仲が良くないと思ってしまう。 ・燁子は歌の才能があるから恋の歌を歌わなくても十分活躍出来るはず。

佐佐木信綱からそのような忠告を受けた燁子は戸惑ったように微笑むしかありません。

というのも燁子には歌の師である佐佐木信綱に対して、この時2つの秘密があったからなのです。

1つ目の秘密は燁子が詠む恋の歌は単なる絵空ごとで詠んでいるものではなく、久保博士を想って詠っているものであるということ。

また、2つ目の秘密は今度の状況が破局を迎えようとしている燁子と伊藤伝右衛門夫婦の話し合いのためであるということ。

燁子は佐佐木信綱のお世話になり始めた10歳の時から数えて20年経過して、初めて自分の師に対して秘密を持ったのでした。

伊藤家の家系図を見た燁子

今年の春に伝右衛門の養子である甥の金次が佐賀有田深川製磁の娘である艶子を嫁にもらいました。

そんな金次は昨年明治大学を卒業し伝右衛門の事業を継ぐ為に幸袋に帰って来ているのでした。

この時、金次の婚礼に際して、燁子は初めて伊藤家の家系図を見る事になったのです。

既に伊藤家の人間関係が複雑なものであることは知っていた燁子でしたが、実際はそれを上回るほどの複雑さで燁子は家系図を見た時、言葉を失う事になるのでした。

まず、金次の弟である八郎は伝右衛門が以前からいずれは養子にしようとしていると話してはいたものの、実は既に養子となっていたのです。

しかも、金次と八郎の母親は伝右衛門の妹にあたる人物ですが、その伝右衛門の妹もその夫も健在だというのです。

更には、「ツネ」という名前の女性も養子になっていることに燁子は気付きました。

ツネという女性は伝右衛門が燁子と結婚をするに当たって、お金で関係を整理したと言っていた伝右衛門の長年の妾であった人物です。

なぜ、ツネが養子になっているのかを伝右衛門に燁子が問いつめると、伝右衛門はツネが金だけではなく籍にも入れてくれないとイヤだと泣きついてきたというのです。

そのため、燁子との結婚の前にツネとの関係を整理しておきたかった伝右衛門はツネの要望通り、お金だけではなく養子にもしてあげたのでした。

女中頭のサキを追い払いたい燁子

サキと言えば、伊藤家の客人の対応を取り仕切っている女中頭です。

燁子はサキが伊藤家に訪れる客人の対応を取り仕切っていることも、勝手に伊藤家の財布からお金を抜き取り、そのお金でたかりやゆすりに来る輩を追い払っているのも我慢なりませんでした。

そのため、伝右衛門がツネをお金で関係を整理したのと同じように、サキもお金を渡して暇を出せば良いのではと問いつめるのでした。

しかし、伝右衛門は首を縦には振りません。

というのも、伊藤家のように人の出入りが多い家ではサキの存在は必要だからです。

また、長年、伊藤家で働いているサキがいなければ、もはや、伊藤家は回らない部分も多く、伝右衛門は燁子の要求を退けるのでした。

燁子とサキとの一悶着

そんな伝右衛門と燁子のやりとりを耳にしていた女中の一人がサキに燁子の発言を告げ口をしてしまうのですが、それを聞いたサキは当然、良い気分ではありません。

ある日、福岡日日新聞が博多名流夫人列伝と銘打って評判の夫人を取材している中で、燁子を新聞で大きく取り上げたことがありました。

その新聞を見たサキはたちまち不機嫌になり、その新聞を下駄でふみつけ、そして、かまどの中に放り入れたというのです。

それを知った燁子はサキを呼び寄せて、平然を保ちつつもお互い口論をすることになります。

ですが、ずる賢いサキは学が無いから文字など読めないし、燁子のことが載っていたなんてわからなかったと、ぬらりくらりと燁子を口撃をかわすのでした。

そんな腹立たしいサキに怒りと悔しさを覚えた燁子はその夜、またしても、伝右衛門にサキを暇に出すように要求します。

ですが、伝右衛門はやはり、サキがいなくなると伊藤家が回らなくなるから、それは出来ないと燁子に言います。

そして、燁子は離縁をして欲しいということをついに伝右衛門に伝えるのですが、それがきっかけで、二人は離縁話のために上京することになったのでした。

離縁話

上京した二人には早速、話し合いの場が設けられました。

その話し合いには、燁子の兄の柳原義光、妻の華子、姉の信子、そして、信子の夫の入江為守が加わりました。

伝右衛門の主張としては、以下のようなものです。

・燁子が伊藤家に来てからは伊藤家は難儀している。 ・女中頭とも上手く行かずに出て行けという ・人の出入りが多い伊藤家にはその女中頭のような存在が必要 ・しかし、燁子がその代わりと務められる訳もなく、毎日、歌の会だ、音楽会だと出歩いているばかり ・そういった交遊を否定しているのではなく、東京から幸袋のような場所にやってきたお嬢さんにはそのような楽しみは必要だと了承している ・しかし、自分は遊び歩いておいて、伊藤家を支えている人物を追い出せというのは道理が通らない

この伝右衛門の主張を聞いた燁子の兄「義光」はただただ頷くばかりで、一向に燁子の味方をしてくれる気配もなく、遂には、燁子の姉である信子すらも夫婦はお互いに聞く耳を持たなければいけないという始末。

そして、最終的には燁子は伝右衛門に対して謝罪をその場でせざるを得ないという状況にまでなり、燁子は伝右衛門に頭を下げることになったのでした。

血を吐く伝右衛門

東京から幸袋へと戻った燁子と伝右衛門は長旅の疲れから直ぐに家につくと、それぞれの部屋に戻って休息を取ることになりました。

しかし、伝右衛門は突然、血を吐いて倒れてしまったのです。

それを女中から報告された燁子は急いで伝右衛門のいる部屋に駆けつけ、かかりつけの医者である丸山先生に電話をかけるようにテキパキと指示を出したり、布団で伝右衛門を寝かしつけるように対処したのでした。

結局、医者の診断では伝右衛門は胃潰瘍と診断をされたのです。

また、命には別状はないものの状態は良いものではないので、一度手術をしておいた方が良いということになったのでした。

胃潰瘍というと、燁子によるストレスで伝右衛門が胃潰瘍になったと思われてしまいますが、実は以前から伝右衛門は胃潰瘍を患っており、また、伝右衛門の父である伝六もまた同じく、生涯に渡って胃潰瘍に苦しめられていた人物だったのです。

伝右衛門を看病する燁子

さて、その後、丸山医院に入院となった伝右衛門ですが、看病を務める事になったのは燁子の申し出により燁子一人となったのでした。

燁子は不思議と熱心に伝右衛門を看病することを決意する訳ですが、その看病の姿勢には丸山医院の看護婦も感動したものだったと言います。

伝右衛門が入院中は伝右衛門が退屈をしないようにと、燁子は本を読んで聞かせてあげることもしました。

また、講談好きな伝右衛門のためにも、燁子はわかりやすく面白いものを選んであげました。

特に「巌窟王」は伝右衛門を喜ばせるものだったのです。

というのも、「巌窟王」に出てくる登場人物は伝右衛門の父「伝六」を連想させるような人物であり、伝右衛門は燁子に初めて、父「伝六」について語ったのでした。

また、父の自慢話しから伝右衛門自身が小さかった頃の思い出話など、今までは伝右衛門と燁子の間では交わされなかったような夫婦らしい会話が伝右衛門の入院を期に行なわれるようになったのでした。

そして、そんな夫婦らしいやり取りを交わしていくうちに、燁子にも伝右衛門にも心の変化が生まれるようになったのです。

燁子は「もしかしたら、希望が持てるかもしれない」と思い、そして、伝右衛門は「サキに食堂に行ってもらおうと思うちょる」と燁子に考えを漏らすのでした。

他の話の白蓮れんれんのネタバレあらすじ

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